おっさんずラブ デート編を妄想する

ー夕食後の春田家ー

お皿を洗っていた春田、何かを思いついたように、洗濯物を畳む牧君を振り返って、泡だらけの手を振る

「牧、牧」

「春田さん、泡」

「あ、ごめん」

春田、すすぎを終わらせて、手を拭って、牧君の前に正座する

「明日の休み、暇?」

「暇ですけど」(聞かなくてもわかりそうなのに、付き合ってるんだし、ってか一緒に住んでるし)

「じゃさ、海、行かね?海」

「いいですけど…」

「よっしゃ!寝坊すんなよ」

「どっちがw」

「じゃ、俺、風呂入ってくる」

「あ、春田さん、タオル(持って行って)」

「おう」

春田を見送って、牧君、畳んだ洗濯物をパンパンと2回ほど叩くと抱えて立ち上がる

顔がほころんでいる

 

ー翌日、鎌倉の海岸ー

しゃがみこんで砂浜を掘る春田、しゃがみこんで春田を眺める牧君

春田「でさ、古い陶磁器の欠片が見つかるんだって。新しいのは昭和とかなんだけどー、古いのは鎌倉時代よりも前のとか」

牧君「へぇ。春田さん、そういうの好きでしたっけ?歴史っていうか」

春田「好き、好き。大河とか大抵観てるし」

牧君「あー」(そういや、観てるなー)

「牧も探してみなよ」と牧君に棒切れを渡すと、自分は別の棒を探しに行く

牧君「あ!なんか、ある」

春田「まじ!?どれ?どれ?」

どんどん見つける牧君、手伝おうと手で掘り始める春田

春田「痛っ」

牧君「あー」

指をくわえようとする春田

牧君「なめんな、ちゃんと洗わなくちゃダメですって」

 

新江ノ島水族館、カフェのテラス席ー

春田の指にバンドエイド、テーブルの紙ナプキンの上に陶器片など、いくつか

春田「牧はさ、海とか、よく来んの?」

牧君「うーん。特別よく来るってわけじゃ…」

春田「じゃ、山派?」

牧君「いや、別に山派も海派もないですけど」

春田「今度はさ、牧の行きたいとこ行こうぜ。そういや牧の趣味って何?」

牧君「趣味ですか?」

春田「家事以外で」

牧君「家事は趣味じゃねぇ」

春田「何?趣味、牧の趣味、教えて」

牧君、しばらく何か考えて、じーっと春田を見る

じーっと目が合っているが、だいぶ経って

春田「何?何だよ?」

牧君、じーっと春田を見る

春田「何だよ?何?やめてっw何なのw」

何かわからないけれど、恥ずかしくて笑えて来る春田

じーっと春田を見る牧君、なんか恥ずかしくて笑っちゃって仕方がない春田

 

ー帰途につくー

新江ノ島水族館で海月とか、イルカショーとか、お土産物屋さんを見る

江ノ電に乗る

おうちに帰る

 

ー春田家ー

春田「うわ、まじ、俺、日に焼けたかも!あ、なんかしょっぱい!俺、しょっぱくね?」

牧君「はいはい、先にお風呂に入ってください」

春田「あ、今日、夕飯、いいよ?なんか取ろうぜ、ピザとか」

牧君「わかりました。いいから、お風呂に入ってください」

春田「あ!ビールだけ冷やしといて!今日、買ったやつ、何とかぶりゅわりーとかいう…」

牧君「わかりました」

春田を浴室の方へ追いやる牧君、冷蔵庫にビールをしまい、何か簡単なつまみを作る準備を始める

ソファーテーブルに、えのすい土産のダイオウグソクムシのぬいぐるみとマグカップが二つ、それからガラスの器にラムネの玉と桜貝

 

おしまい

 

聖地:鎌倉由比ガ浜海岸、材木座海岸新江ノ島水族館江ノ電

非公認グッズ:ダイオウグソクムシのぬいぐるみ、えのすいオリジナルマグカップ、えのすいオリジナル湘南ビール、海の生き物柄の絆創膏(えのすいグッズではない)

自分で拾う:ラムネの玉、桜貝