何回も観ているのに、第5話を観終わっても、第6話、第7話にいけない
というわけで、第5話の牧君のことです
第5話では、接客をする牧君が見られます
営業所にいるときはマロに見当違いな先輩風吹かされても、休みを替えられても我慢するし、まいまいの話にも営業スマイルで応じていますが、接客中はキューピーさんみたいな無垢な笑顔で生き生きしています
人と違うこと、隠さないといけないことがあって、集団の中では常に仮面を被っている牧君にとって、仕事は自己実現の一つなのかなぁと思います
「自分の仕事を好きになれ」という武川さんの言葉に感銘を受けた牧君は、武川さんと別れた後もその言葉を大切にしていたのでしょう
だからこそ、春田の「営業所は街とか人が好きじゃないと成り立たない」を、「すごい」と思い、「春田流営業虎の巻」に、言葉だけではなくて、本当に「街と人と、この仕事を好き」な春田を見て、もっと好きになったのだと思いました
職場では、職場用の顔をしている牧君ですが、春田と一緒にいるときは違います
第1話のVRの話の時点で既にぞんざいな態度で、タメ口混じりの敬語ですし、ルームシェアが露見する前から武川さんが不審な目を向けていたのは、当然と言えましょう
「いや、あの二人、付き合ってるでしょ」からの口ぶり、表情は、職場では春田にしか見せない悪い顔です
ここに武川さんが現れるのですが、これまでと違って動じる様子のない牧君に、武川さんは二人が付き合っていると確信したのだと思います
春田には「何も変わっていない」数日でも、牧君には大きな変化だったのです
「彼氏が服ダサいとか」の「ちずさんの話ばっかりしてますけど、春田さん、俺の彼氏なんですからね!わかってます?」っていうヤキモチとか、キャットストリートで先に立って歩いているところとか、「帰ったら捨てる」って言いながら、春田の服を引っ張るところとか
大勝軒での春田の態度に反論したのも、「付き合ってください」への春田の「はい」と、今日二人で過ごした時間を信じていたからだと思います
多分、誰よりも慎重な牧君が自分の気持ちをはっきり言葉にする姿に、牧君の覚悟と春田への信頼を感じました
これまで、葛藤の末暴発していた牧君が、ヤキモチをデートという形に持っていき、傷ついた気持ちをケンタツたちへ話をすることで整理して、橋のところでは春田に「ゆっくりでいいです」と言えるまでになります
これまで春田は牧君の気持ちに応えるために、ずっと後を追ってきました
台所での「わからない」という春田を見ていて、「牧君、あなた、この戸惑いに関しては先輩なんだから汲んであげて」って思ってました
牧君は自分と春田の関係において、自分の立ち位置、春田を待っていてあげないといけないということがわかったように思えました
ところが、牧君の言葉に応えようと春田、突然の交際宣言
また、お話は一転二転するのですが…
手を掴まれて春田を見上げる牧君の顔は、感情が形になる前の、だけれど隠せない光が感じられる表情でした
あの一瞬は本当は嬉しかったんだと思います、ものすごく
笑ってほしかったなぁ
春田に本当はとても嬉しかった牧君の笑顔を見せてあげたかったなぁ