次回最終回
連続殺人犯は加賀美ということで、実行犯はそうだろうと思う
梅婆に連続殺人はできなかったろうし、伊織を殺す意志が全く感じられないことから、梅婆は実行犯ではないと思う
梅婆が出頭した理由は
・加賀美には逮捕されて聴取を受けると不都合な秘密がある
・単に加賀美を庇った
梅婆のコロッケと加賀美の吐血の関係は
・梅婆はたとえ加賀美を殺してでも、加賀美にこころを殺害させたくなかった(加賀美のこころへの愛を知っている)→加賀美への愛情大
・加賀美が逮捕されて自供することを恐れて殺害しようとした(吸血鬼の存在が世に知られることを恐れた)→吸血鬼への愛情か同情・共感
・実は毒なんか入っていない
加賀美が吸血鬼を憎む理由は、シンプルに考えると、過酷な生い立ちに何か形のある悪を想定しなければ生きてこられなかったということ
想像を膨らませると
加賀美の両親は人間と吸血鬼だった
そのため加賀美は特殊な体質である(偏食・吐血)
両親の死を吸血鬼の方の親のせいだと信じており、自分の特殊な体質や、その後の不幸も吸血鬼であった親のせいだと考え、過剰に吸血鬼を憎み、過剰に人間であろうとしている
全員吸血鬼でありながら幸せに暮らす闇原一家は憎悪の対象で復讐の象徴だった
こころと結婚しようとする虎松は、加賀美には救えなかった自分の人間の方の親と重なっている
疑問
・連続殺人事件と言っても、最初の犯行は5年前で、5人目の被害者まつりの事件まで、5年間で4件だった
この間犯人(加賀美)は独力で吸血鬼を探していたのだろうか
梅婆は自宅が焼失した後、まつりの家に仮住まいさせてもらっていたような気がするので、これはまつりが吸血鬼か調べるための計画的な火災だったのかな
そうだとすると、この頃には共犯か協力関係があるということ(匿名の情報提供かもしれないけれど、加賀美は自分が確信しなければ犯行には及ばないはず。情報提供者に対しても確実な信頼関係がなければいけないはず)
・まつりが吸血鬼だとわかった時点で大五郎も吸血鬼だと判断して殺害してもおかしくないのに、見逃したのは何故か
加賀美が人間と吸血鬼の間に生まれた説を取ると、父親が吸血鬼だと確定してない以上、大五郎は人間の可能性がある(自分が人間であるのと同様)と考えたのか
或いは、吸血鬼の親を持つ子供という(望まずに、選べずに生まれた)共感か同情か
他の被害者も家族は生存していることを考えると、加賀美の行為は吸血鬼を根絶やしにすることではなく、加賀美の憎悪にとって象徴的なものなのか
*その中で、こころと闇原家族、虎松は加賀美にとって特別な存在
黒幕がいるのか?
曽我編集長の秘密がまだ明らかになっていない
被害者が吸血鬼か調べるのに、伊織は献血センターのドンに頼んで、やっとわかったくらいなので、一般人の中から吸血鬼を探し出すことは(あたりをつけるだけでも)難しいはず
そういう伝手があり得るのは、この人だけかも
また、吸血鬼が人間を殺害しているというイメージ戦略は、加賀美のような個人の憎悪の暴走とは別レベルに感じる
大衆を先導して吸血鬼を根絶やしにする計画を立案できるのも、この人だけかも
続く